ライブ・推し活需要がピークに
12月の現場で求められるヘアセットとは?
12月は、ヘアセットの現場需要が一年で最も高まる時期だ。大型ライブ、周年公演、フェス、年末特番、そして遠征を含む推し活。あらゆるジャンルのイベントが重なり、短時間で・確実に・崩れないヘアセットが強く求められる。
この時期に評価される技術は、華やかさや流行だけではない。現場で「使えるかどうか」。ここに尽きる。日本ヘアセットスクールでは、12月の需要増を“単なる繁忙期”ではなく、技術の差が最も表に出るタイミングだと捉えている。
1. 12月の現場は「スピード×安定感」が最優先
ライブ前のヘアセットは、とにかく時間がない。
・会場入りまでに仕上げる
・移動前提で崩れない
・着替えや防寒がある
こうした条件下で、ゆっくり作り込む余裕はない。
この季節に重宝されるのは、
・迷いのないブロッキング
・一発で形が決まるカール
・最小限のピンで最大限安定するまとめ
といった、基礎が積み上がった技術だ。
2. 「可愛い」より「推し活仕様」が求められる
12月の現場で評価されるヘアは、写真映えだけでは足りない。
・ジャンプしても崩れない
・汗と寒暖差に耐える
・帽子やマフラーの着脱に強い
この条件を満たして初めて、“推し活仕様”と呼べる。
見た瞬間の可愛さより、「終演後まで保っているか」が、次の指名やリピートに直結する。
3. 前髪・顔まわりの完成度が結果を分ける
ライブ現場では、写真も動画も量が段違いに多い。そのため、前髪と顔まわりの精度は、他の部分以上にシビアに見られる。
・風で割れない
・汗で落ちない
・照明で影が出にくい
この細かい設計ができるかどうかで、「この人にまた頼みたいか」が決まる。
4. セット力より「設計力」が問われる時期
12月は、ただ強く固めればいいわけではない。
固めすぎると不自然になり、柔らかすぎると持たない。
重要なのは、
・どこを固定して
・どこを動かすか
を最初から決めて組み立てること。
これは、感覚ではなく理論で身につける技術だ。
5. 今後も続く“推し活市場”への備え
推し活需要は一時的なブームではない。12月はそのピークが可視化される時期であり、ここで通用する技術を持っているかどうかが、来年以降の現場への入り口になる。
日本ヘアセットスクールでは、ライブ・イベント現場を前提にしたヘアセットを体系的に学び、「今この現場で何が求められているか」を理解できる力を育てている。
12月の現場は、ヘアセットの実力が一番はっきり出る。
忙しいからこそ、誤魔化しは通用しない。
そして、だからこそ伸びるチャンスでもある。
ライブ・推し活需要がピークを迎える今、求められているのは“可愛い髪型を作れる人”ではなく、“現場で信頼されるヘアセットができる人”だ。
この時期に何を学ぶかで、次に立てる現場は確実に変わる。


