女性ならば誰しも憧れるのは、すれ違うとフワッと漂うシャンプーの香り。
しかし、頭皮のにおいに悩まされている方も少なからずいます。その原因は、加齢臭かもしれません。
加齢臭というと、中年男性のイメージを抱きがちですが、実は40代の女性にも起こっているのです。
頭皮の加齢臭はなぜ起こるのか
男女問わず、加齢臭を引き起こすのは「ノネナール」という化学物質です。
ノネナールは、皮脂中に含まれる「ヘキサデセン酸」という脂肪酸が、皮膚の常在菌(皮膚を状態を正常に保つための菌)により分解されることによって生成されます。
このヘキサデセン酸は若いころには分泌されず、40代を過ぎたころから増え始めるのです。そのため、歳を重ねるにつれ「ノネナールの臭い＝加齢臭」が気になるようになります。
また、皮脂の分泌量そのものが、年代によって変化するのも加齢臭の強さに大きく影響しています。
皮脂の分泌量は男性ホルモンによって増え、女性ホルモンによって抑制されます。男性の場合は、60代を過ぎると男性ホルモンの量が減るので、加齢臭は弱まる傾向にあります。
しかし、女性の場合は30代後半から女性ホルモンが減り始め、さらに更年期を過ぎるとますます女性ホルモンの働きが弱まっていくので、皮脂の分泌を制御する働きが失われていきます。
よって、女性は歳をとるほど加齢臭が強くなっていくと言われています。
男性と女性の加齢臭の気になる時期は異なるのです。
加齢臭には「枕が臭くなる」というイメージがあります。これは、頭皮に皮脂腺が集中しているためです。
体の中でも、頭皮は皮脂の分泌量が非常に多い部位で、加齢臭も起こりやすいのです。
加齢臭は仕方のないことですが、様々な対策はあるので、試してみましょう。
頭皮の加齢臭への対策は？
頭皮を清潔に保つ
加齢臭を防ぐために大切なことは、正しい洗髪によって過剰な皮脂や常在菌を洗い流し、頭皮を清潔に保つことです。
ここで注意しなければならないのは、シャンプーで洗いすぎて頭皮が乾燥すると、頭皮を守るためにさらに多くの皮脂が分泌されてしまうことです。
シャンプーの使用は1日1回とし、洗浄効果と保湿効果のバランスが良いものを使うと効果的です。
ノネナールを拭き取る
対処法としては最も簡単ですが、即効性の高い方法です。
水で濡らしたタオルなどで拭き取るだけでも肌の上のノネナールは減ります。
柿渋や甜茶、ウーロン茶、緑茶などはノネナールを吸着する作用があると言われており、これらで拭き取るとより高い効果が得られます。外出時などはこまめに拭き取るようにしましょう。
注意点として、アルコールなどが含まれたウェットティッシュで拭いてしまうと肌を痛めてしまうので、避けた方がよいでしょう。
生活習慣に気を配る
肉や脂質の多い食生活を送っていると皮脂の分泌量が増えるというデータがあります。
また、睡眠不足やストレスなどによっても皮脂量は増加します。食生活や生活習慣を見直して、健やかな体作りを行うことも加齢臭対策には重要です。
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