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頭皮の乾癬(かんせん)ってどんな病気?治療法は?

  • JHSS
  • 2022/01/26

頭皮が赤くてフケがたくさん落ちる…と感じたら、頭皮の乾癬かもしれません。

頭皮の乾癬はそれほど知られていませんが、頭皮の湿疹がなかなか治らないと思っていたら実は乾癬だったということもあります。
今回は頭皮の乾癬についてご紹介し、その治療方法も解説します

1.頭皮の乾癬(かんせん)ってどんな病気?

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まずは頭皮の乾癬という病気について、その症状と原因を含めてお話しします。

(1)そもそも乾癬(かんせん)とは?どんな症状が出るの?

日本では乾癬の人が約50~60万人(人口の約0.4~0.5%)いると言われています。
男女比は2:1と男性に多く、男性では50歳代、女性では20歳代と50歳代が多いとされています。

乾癬は、「炎症性角化症」という皮膚の病気のひとつとして分類されています。
次に挙げる2つの現象が起こっている状態ととらえることができます。

①皮膚の炎症
②表皮(皮膚のいちばん表面の層)の新陳代謝の異常:正常な皮膚と比べて、皮膚の新陳代謝が10倍以上速くなります。

そのため、皮膚の症状としては以下のようなものがあらわれます。
・紅斑(こうはん):皮膚の赤み
・鱗屑(りんせつ):白いフケのように皮膚がぽろぽろ剥がれ落ちる
・浸潤、肥厚(しんじゅん、ひこう):皮膚が盛り上がった感じになる
・皮膚の痒み:皮膚症状のある部位に痒みが出ることがあります

乾癬の症状は体のどこにでも出ることがありますが、特に頭皮、髪の生え際、肘や膝など、外からの刺激を受けやすい部分に出やすいと言われています。

(2)乾癬の原因は?

乾癬の原因はまだはっきりとは解明されていません。

乾癬になりやすい体質(遺伝的要素)があり、そこに、気候、ストレス、喫煙、飲酒、食生活などの「外的因子」と、糖尿病、脂質異常症、肥満などの「内的因子」が加わって発病すると考えられています。

2.頭皮の乾癬(かんせん)の治療法は?


頭皮の症状が乾癬かもと思った場合は、まず病院で相談しましょう。

(1)乾癬の診断

頭皮の症状が乾癬なのかどうかは病院で診断してもらう必要があります。

病院では、これまでの症状の経過と頭皮の症状で診断することもありますが、はっきりしない場合は頭皮の皮膚を一部とって細胞の検査をすることもあります(皮膚生検といいます)。

(2)乾癬の治療

乾癬の治療には主に以下のようなものがあります。
どの治療法を選ぶかは、症状に合わせて医師と相談しながら決めていきます。

・外用療法(塗り薬)
主にビタミンD3外用薬とステロイド外用薬、およびこれらの配合外用薬が用いられます。
頭皮の場合は、ローション剤などの液状の塗り薬が用いられることが多いです。ステロイド外用薬にはシャンプー剤もあります。

・内服療法(飲み薬)
主にビタミンA誘導体、免疫抑制薬、PDE4阻害薬の3種類があります。
ビタミンA誘導体:皮膚の過剰な新陳代謝を抑えます。

免疫抑制薬:乾癬で過剰に働いている免疫反応を抑えます。
PDE4阻害薬:免疫にかかわる酵素の働きを抑え、炎症を起こす物質の産生を抑えます。

・光線療法(紫外線照射)
皮膚の病変部に紫外線を照射することで過剰な免疫作用を抑える治療法です。長波長紫外線(UVA)もしくは中波長紫外線(UVB)が用いられます。

・生物学的製剤(注射または点滴)
免疫にかかわる物質の働きを弱めて乾癬の症状を抑える薬です。基本的には、上に挙げた治療法で効果が見られない場合に用いられます。

3.乾癬(かんせん)と上手く付き合う方法

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乾癬と診断された場合は、乾癬とうまく付き合う工夫をしていくことが大切です。

(1)乾癬(かんせん)についての注意点

乾癬はそれほど知られていない病気であるため、正しい知識を持って、病気と付き合っていく必要があります。いくつかの注意点を挙げます。

・乾癬は治らない?
乾癬は慢性的に続く病気とも言われますが、病院で適切な治療を受けることでほとんど症状のない状態を保つこともできます。

・乾癬は遺伝する?
乾癬は遺伝的要素もあると言われていますが、体質を受け継いでも必ず乾癬になるというわけではありません。親が乾癬の場合、子供も発症する可能性は約5%程度と言われています。

・乾癬は人にうつるの?
乾癬は周りの人にうつすことはありません。温泉やプールなど一緒に入ってもうつる心配はありません。

(4)日常生活の注意点

乾癬を悪化させないために気を付ける日常生活の注意点をご紹介します。

・皮膚への刺激を避けましょう
乾癬はこすれなどの刺激で悪化することがあります。特に頭皮の乾癬は痒くて掻いてしまうことや、強い洗髪、ブラッシングなどの刺激で悪化する場合があります。できるだけ刺激は避けるようにしましょう。痒みが強い場合は病院で相談しましょう。

・生活習慣を整える努力を
食生活の乱れやストレス、喫煙、飲酒などが乾癬の原因のひとつとして関わっていると言われています。そのため、バランスの良い食事、ストレスをためないこと、禁煙、お酒を控えめにすることなどは乾癬の悪化を防ぐ上で効果的です。

・乾燥対策をこまめに
乾癬は一般的に夏に改善して冬は悪化することが多いと言われていて、冬の乾燥も悪化の要因になります。こまめに保湿をするなど、乾燥対策をこまめにおこなうようにしましょう。

・内科的な治療をしましょう
糖尿病、脂質異常症、肥満などがある場合は、内科的な病気を治療することで感染の症状も改善する場合があります。病院で内科的な治療をしてもらうことをお勧めします。













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